
奈良・三輪山と「みむろ杉」の記憶
みむろ杉特別純米辛口「露葉風」
スッキリではなくしっかりとした辛口。
奈良・今西酒造の「みむろ杉」は、どれを手にしても外れがない酒蔵だと思う。
特別純米辛口「露葉風」は、米の旨味をしっかりと感じる辛口で、食中酒として抜群。
純米吟醸 山田錦は香り高く、繊細で品のある味わい。春先にはフレッシュな「おりがらみ」、挑戦的でモダンな風味を放つ「DIo Abita」も忘れがたい。
昔、三輪山へ初詣に行くと、義父が必ず「御室杉の大杉玉のにごり酒」を買ってくれた。白く濁った酒を温かい囲炉裏端で味わう冬の景色が、今も記憶の奥で揺れている。
「みむろ杉」は、ただの地酒ではなく、奈良の空気と時間を閉じ込めたような一本だ。
またいつか、三輪山の杉玉をくぐって、その香りを胸いっぱいに吸い込みたい。あと、「風の森」も美味しい。芳醇で香り高いお酒が多いイメージかな。