オリビア・ニュートン・ジョンと私 〜小5で洋楽に目覚めた日〜9月26日はオリビア・ニュートン・ジョンの誕生日(1948-2022)

私が最初に好きになった洋楽は「ジョリーン」。
それまで下敷きに挟んでいた桜田淳子の切り抜きを、オリビアに差し替えたのは小学校5年生の時でした。
父親にねだって買ってもらったオリビアのベスト盤(カセットテープ)は、伸び切るまで何度も繰り返し聴いたものです。

オリビアという人


オリビアは英国生まれ、オーストラリア育ち。
清楚で爽やかなイメージのカントリーシンガーとしてデビューし、
やがて映画『グリース』(1978)で世界的なスターに。

純情可憐なサンディが、ラストで革ジャン&黒パンツ姿に変身して歌う「You’re the One That I Want」は、
当時のティーンたちを一瞬で虜にしました。
映画とサントラは世界的に大ヒットし、今なおミュージカル映画の金字塔とされています。

その後も彼女は一つのイメージに留まらず、
80年代には大胆にイメチェンして「Physical」でポップ・アイコンへ。
さらに音楽以外でも、動物愛護活動やがん啓発活動に力を注ぎ、
晩年はオーストラリアにオリビア・ニュートン・ジョンがんセンターを設立。
人としての優しさと行動力を兼ね備えた存在でした。

まず聴いてほしい1枚:「詩小説」


おすすめは、1976年の日本編集ベスト盤『詩小説』(原題:Olivia’s Greatest Hits)。
初期から中期のオリビアをほぼ網羅していて、まずはこれを聴けば間違いない。

ジョージ・ハリスンの佳曲「If Not For You」から、
少し大人びた「Have You Never Been Mellow」、
そして可憐な「I Honestly Love You」まで、
少女から大人の女性へと成長していくオリビアの歌声が詰まっています。

Olivia Newton-John – Greatest HitsReleased 1977 on MCA Recordsyoutube.com

80年代のキラーチューン:ザナドゥとフィジカル

『Xanadu』(1980)


映画は少々B級感が否めないけれど、サントラは名盤。
ELOとのコラボによる「Xanadu」は、ポップでキラキラしたサウンドが80年代らしさ全開。
ディスコ時代の終わりを告げるような、華やかでちょっと切ない1枚。

『Physical』(1981)


そして全米No.1を10週連続で記録した「Physical」。
それまでの清純派イメージを完全に脱ぎ捨て、
スポーティでセクシーな路線へと大転換した記念碑的アルバム。
ミュージックビデオも時代の象徴で、ジム通いが世界的ブームになったのもこの曲の影響といわれています。

コヨーテのしめくくり


オリビアの歌声には、どこか「安心感」がある。
落ち込んでいるとき、そっと肩を抱いてくれるような、そんな優しさ。
小5の私がオリビアに惹かれたのは、きっとその声に包まれたかったからかもしれません。

晩年、彼女は闘病生活を公にし、同じ病と闘う人たちを勇気づけ続けました。
最後まで凛として、笑顔を絶やさなかった姿こそ、真のスターだったと思います。

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