市場の成長か、安定の高配当か〜米国ETFの沼にハマってみた〜

投資を始めた頃は「米国株ならS&P500で十分」と思っていました。
でも、定年前のこの年齢になると欲が出ます。

「成長も欲しいけど、安定した配当も欲しい」──結局、両方取りたいわけです。

そんな気持ちで手を出したのが米国ETF。最初に買ったのはSCHD
日本株は個別株を自分で組み合わせていますが、米国株は銘柄の見極めが難しい。だからこそ、ETFをもう少し研究してポートフォリオの中心にしたいと思っています。

以下、気になったETFを一つずつ紹介します。


SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)

最初に買ったのがこれ。連続増配実績や財務健全性を重視して100銘柄に絞り込んだ、シュワブの看板ETFです。
経費率は0.06%と激安。配当利回りは約3.8%。
5年リターンは年率+11〜12%で、「成長+配当」のバランス型。
今はやや低調ですが、米国ETFの王道を行く安心感がやっぱりある。


DGRO(iShares Core Dividend Growth ETF)

最近気になっているのがこれ。米国短期債に置いていた資金をDGROに振り替えようか悩んでいます。
特徴は「5年以上の連続増配銘柄」に絞りつつ、400銘柄以上に分散。
経費率は0.08%、利回りは約2%。
5年リターンは+12%前後と堅実。
高利回りではありませんが、地味にコツコツ積み上げていくタイプで、時間を味方につけるETFだと思います。


DGRW(WisdomTree U.S. Quality Dividend Growth ETF)

こちらは“品質”と“成長”を重視。増配歴そのものは必須条件にしていません。
ROEや利益成長率などで銘柄を選ぶため、リターンはここ数年トップクラス。5年で年率+14〜15%。
ただし、利回りは1.7%と低め。
成長株寄りの配当ETFなので、少しスパイスを効かせたいときに良さそうです。


VIG(Vanguard Dividend Appreciation ETF)

「10年以上連続増配」という王道ルール。バンガードの安心ブランドです。
経費率0.05%、利回り1.7%。
5年リターンは+12%前後。
地味ですが手堅い。長期保有で真価を発揮するタイプ。


NOBL(ProShares S&P 500 Dividend Aristocrats ETF)

名前の通り「配当貴族ETF」。S&P500の中から25年以上連続増配している銘柄だけを集めています。
経費率0.35%、利回り2.5%。
5年リターンは+9〜10%。
老舗企業が中心なので、リスクを抑えたい人向け。私の年代だと、こういう“硬派”なETFも気になります。


SDY(SPDR S&P Dividend ETF)

こちらは「S&P Composite 1500」から20年以上連続増配の企業を選んだETF。
経費率0.35%、利回り2.9%。
5年リターンは+10%前後。
NOBLより対象が広く、中堅企業も含まれるため、少しリスクを取ってリターンも狙うタイプです。


VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF)

高配当ETFといえばこれ。約400銘柄に分散し、利回りは3%。
経費率0.06%、5年リターンは+9〜10%。
増配銘柄も多く含まれており、安定感のある「高配当インデックス」。


HDV(iShares Core High Dividend ETF)

財務健全性を重視した高配当ETF。エネルギーやヘルスケアなどディフェンシブ銘柄が多いです。
経費率0.08%、利回り3.7%。
5年リターンは+7〜8%。
安定はあるが、セクター偏りが気になるのが正直なところ。


RDVY(First Trust Rising Dividend Achievers ETF)

ちょっとニッチな存在。直近の増配実績を重視しており、成長余力のある企業を狙います。
経費率0.50%、利回り2%。
5年リターンは+11%前後。
ややマイナーですが「次世代の配当株」を先取りするイメージですね。


まとめ

ETFの世界は、どれも似ているようで微妙に違う。

  • 利回り重視 → SCHD・VYM・HDV
  • 成長+増配 → DGRO・VIG・DGRW
  • 歴史ある安定 → NOBL・SDY

「日本株は自分で選ぶ、米国株はETFに任せる」──これが今の落としどころです。
ETF沼は深いけれど、迷う過程そのものが投資の楽しさかもしれません。

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