日銀ETF売却方針発表!これからの相場とシニア投資家の心構え

2

今日のニュースとコヨーテのひとこと


本日、日銀が保有する簿価37兆円(時価約70兆円)のETFを段階的に売却する方針を発表しました。

日銀によるETF買いは、黒田前総裁時代の異次元緩和、株価下支えの武器となり、ひいては長期安倍政権を支えた“負の遺産”とも言えるものだと思います。
やむを得なかった面はあるにせよ、中央銀行がリスク資産をこれほど抱えるべきか──誰もがそう感じていたはず。

功罪はさておき、問題はこれから。景気、株式市場、為替にどう影響するのか。考えられるシナリオを整理してみます。

考えられる3つのシナリオ

1. 緩やかな売却(基本シナリオ)

• 景気:金融政策の正常化として評価される。影響は軽微。
• 株価:調整はあっても大きな下落は回避。押し目買いの好機。
• 為替:大きな変動はなく、円は安定気味。

2. やや速い売却+外部環境悪化(注意シナリオ)

• 景気:株安が消費や投資を冷やす。賃上げにもブレーキ。
• 株価:日経平均は▲10〜20%調整も。値動きが荒くなる可能性。
• 為替:円高と円安が交錯し、方向感が不安定に。

3. 急速売却+ショック重なる(最悪シナリオ)

• 景気:景気後退入りの可能性。失業率上昇も。
• 株価:急落、海外資金流出。信用取引の巻き戻しで下げ加速。
• 為替:リスク回避の円高急伸。輸出企業に打撃。

コヨーテ流・バケツ戦略(ポートフォリオ案)



短期バケツ 1年分の生活費
 普通預金・定期預金・個人向け国債
中期バケツ 3〜5年分の生活費
 国内外債券ETF、バランス型投信、
 金ETFでインフレヘッジ
長期バケツ 5年以上
 全世界株式インデックス、
 米国高配当ETF(SCHD・VYMなど)、
 日本高配当個別株
 以上を押し目買いで少しずつ

こうしておけば、シナリオ2や3が来ても慌てずに済みます。生活費は安全圏、残りは景気回復を待ちながらじっくり投資。

心構え

• 短期の値動きに右往左往しない:「ETF売却は相場の地ならし」と割り切る。
• 一括投資は避ける:押し目を拾うときは少額・分散で。
• 金を少し持つ:株と逆相関になりやすく、心の安定剤に。

まとめ


日銀のETF売却は、株価下支えの時代が終わるという大きな転換点。
でも退職金を運用する世代にとっては、むしろ資産配分を見直すチャンスです。
「生活費は守り、株はコツコツ買う」──この二段構えなら、どんなシナリオが来ても落ち着いて動けます。
※投資はあくまで自己判断でお願いします。

タイトルとURLをコピーしました