
1970年代から1980年代にかけて、日本で絶大な人気を誇ったKISS、エアロスミス、チープトリックとQUEEN。そのQUEENのギタリスト、ブライアン・メイの音楽的遺産を振り返ってみたいと思います。
Queenの楽曲におけるメイのギターワーク
Queen の代表的な4つの楽曲を通じて、メイのギタープレイの特徴を見てみましょう。
Killer Queen – 洗練されたアレンジワーク
Queenの初期ヒット曲で、メイは複雑なハーモニーとオーバーダブを駆使。多重録音による厚みのあるギターサウンドが、楽曲の洗練された雰囲気を支えています。
Bohemian Rhapsody – 多彩なギタープレイの集大成
バラードパートでの繊細なフィンガーピッキングから、ハードロックパートでの力強いリフまで、一曲の中でメイのギター技術の多様性が存分に発揮された代表作です。
Radio Ga Ga – 控えめな存在感の中にある確かな技術
1984年の「Radio Ga Ga」は、ロジャー・テイラーが中心となって制作した楽曲でした。シンセサイザーが主役のこの楽曲で、メイは決して前面に出ることなく、楽曲全体を支える役割に徹しました。Live Aidでの圧倒的なパフォーマンスでも証明されたように、彼のギターワークは楽曲の骨格を支える重要な要素となっています。
Under Pressure – 緊張感を演出する音楽的対話
デヴィッド・ボウイとのコラボレーション楽曲「Under Pressure」では、メイのギターが楽曲の緊張感を高める重要な役割を果たしました。アニー・レノックスとボウイとの共演バージョンでも感じられるように、この楽曲の持つ独特の重厚感は、メイのギターワークなしには語れません。
メイのギターに見る音楽的哲学
華やかでドラマチックなイメージのQUEENですが、メイって結構、大仰な表現を避け、楽曲全体の調和を重視したアプローチをしているように思えます。Queen の楽曲が時代を超えて愛されるのは、メイのクレバーなギタープレイがささえとなっているのではないでしょうか。
78歳の誕生日を迎えたブライアン・メイに心からの敬意を込めて