投資初心者が退職金運用で学んだこと〜SCHDってどうよ?

昨年末の新NISA相場絶好調を受けて、これまでの積立投資を解約し、自分で運用することにしました。

退職金2500万のうち
1200万:SCHD
200万:ゴールド
300万:米国超短期債ETF
100万:S&P500
100万:FANG+
100万:日本高配当株
500万:預金
だいたいこんな感じ。

正直、投資については素人同然でしたが、2500万円のうち1200万円という大きな金額をSCHDに投資した経験から、同じような初心者の方に参考になることをお伝えしたいと思います。

1. SCHDって何?〜楽天とSBIで買える「高配当株の詰め合わせ」

投資初心者の私が理解したSCHD

SCHD(Schwab US Dividend Equity ETF)は、簡単に言うと「アメリカの配当をたくさんくれる会社ばかりを集めたパッケージ商品」です。投資を始めるまで、ETFという言葉すら知りませんでしたが、要は「いろんな株をまとめて買える商品」だと理解しています。
普通の株だと、例えばトヨタ1社だけに投資することになりますが、SCHDを買うと一気に約100社のアメリカの優良企業に分散投資できるんです。これが初心者には本当にありがたい。

楽天証券とSBI証券、どっちで買う?

私は楽天証券を使っていますが、SBI証券でも同じようにSCHDを買えます。正直、どちらを選んでも大差ないと思います。
まあ、でも少しの手数料の差を気にして投資しないより、まずは始めることの方が大事だと思っています。

どんな会社が入ってるの?

マイクロソフト、ジョンソン・エンド・ジョンソン、コカ・コーラ、ペプシコなど、聞いたことのある有名企業がたくさん入っています。これらの会社は25年以上も配当を増やし続けている「優等生企業」ばかり。
投資初心者の私でも「この会社なら潰れないだろう」と思える安心感があります。

2. 今は調子悪いけど、退職金運用には悪くないと思う理由

2025年上半期は正直、微妙でした

投資を始めてから、特に2025年上半期のSCHDの成績はイマイチでした。テレビや雑誌では「AI関連株が絶好調!」なんて話ばかりで、「あれ、私の選択間違ったかな?」と正直焦りました。
実際、同じ時期にS&P500(アメリカの代表的な株価指数)を買った人の方がずっと儲かっているんです。初心者としては、ちょっと複雑な気持ちでした。

でも退職金の運用としては「アリ」だと思います

・毎年お金がもらえる安心感


SCHDを持っていると、年に4回配当金がもらえます。今は年利約3.5%くらい。1200万円投資していれば、年間40万円ちょっとのお小遣いです。株価が上がったり下がったりしても、この配当は基本的にもらえる。これって退職後の生活には結構大きいと思うんです。

・値動きがそこまで激しくない


S&P500みたいな成長株と比べると、SCHDはそんなに激しく上下しません。「老後資金を半分にしちゃった」なんて恐ろしいことになりにくい。投資初心者で、しかも退職金という大事なお金を運用している身としては、この安定感は心強いです。

・物価上昇に対応できそう


入っている会社の多くが、毎年配当を増やしています。物価が上がっても、配当も一緒に増えていけば、実質的な価値は保てるはず。これも初心者にはわかりやすいメリットだと思います。

・他の投資とのバランスが取れる


私はSCHD以外にも、S&P500やFANG+(テック株中心)も持っています。成長株と高配当株を組み合わせることで、リスクを分散できているつもりです。

3. 投資初心者が実際に困ったこと、注意点

為替レートに振り回される

アメリカの株なので、ドルと円の交換レートに左右されます。これが初心者には本当に複雑。株価が上がっても円高になると、円換算では損することもある。1200万円という大金だと、為替の影響もバカになりません。
正直、為替相場は今後どうなるかわからないので、あまり細かく考えないようにしています。

税金の話が面倒くさい(特に特定口座の場合)

配当をもらう時の税金の話が、これまた複雑なんです。
・NISA口座で買った場合
日本での税金はかからないので、比較的シンプル。ただし、アメリカでの源泉徴収(10%)は避けられません。
・特定口座で買った場合
アメリカでも日本でも税金がかかります。二重に取られないようにするには「外国税額控除」という手続きが必要で、これが初心者にはハードルが高い。
私はNISA枠を超えて投資しているので、特定口座での購入になります。詳細は一番最後に記載しました。

特定の業界に偏っている

SCHDは金融、エネルギー、ヘルスケアの会社が多く入っています。これらの業界全体が調子悪いと、SCHD全体も下がってしまう。
投資を始めるまで、こういう「偏り」があることを知りませんでした。勉強になります。

爆発的に増えることは期待できない

配当重視の会社ばかりなので、テスラのように株価が何倍にもなることは期待薄です。若い人が資産を大きく増やしたいなら、別の選択肢の方が良いかもしれません。
私の場合は「減らさずに、ちょっとずつ増やす」が目標なので、それで良いと思っています。

売買のタイミングについて

SCHDはETF(上場投資信託)なので、実は日本の証券会社の営業時間中でも注文を出すことができます。ただし、実際の取引はアメリカの市場が開いている時間(日本時間の夜中)に行われるので、注文を出してから約定するまでにタイムラグがあります。
急に売りたくなった時に、すぐにその場の値段で売れないのは、初心者には意外な盲点でした。

最後に 〜投資初心者なりの結論

1200万円という大金をSCHDに投じたのは、正直かなり勇気がいりました。でも、退職後の安定収入が欲しいという気持ちが一番大きかったんです。
確かに今年は株価の上昇はイマイチでしたが、配当はちゃんともらえているし、夜ぐっすり眠れる程度の安定感はあります。これが投資初心者には大事だと思うんです。
大切なのは、SCHDが万能だと思わないこと。私も成長株のETFやゴールド、現金と組み合わせています。「安定的に配当をもらう」という、はっきりした役割を決めて投資しています。
投資に正解なんてないと思いますが、自分なりに考えて決めたことなら、多少調子が悪くても慌てる必要はないかなと。初心者なりに、そう思っています。
これから投資を始める方の参考に少しでもなれば嬉しいです。

(参考)

配当にかかる税金


• **SBI証券の特定口座(源泉徴収あり)**でSCHD(SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド等)を保有し配当金を受け取る場合、
配当金には国内の源泉徴収(20.315%:所得税15.315%+住民税5%)が自動的に差し引かれます。
• 特定口座の場合は日本の証券会社による**「二重課税調整措置」**が導入されているため、
SCHDのようなファンドの分配金に対して、実質的に海外課税分(米国課税10%など)の影響がなくなります。
• そのため、分配金には追加の外国税は原則かかりません確定申告の必要性
• 源泉徴収あり特定口座の場合、原則として確定申告は不要です。
• ただし、以下のような場合は申告が必要になります。

申告が必要なケース


• 他の証券会社や一般口座で損益通算をしたい場合。
• 他の証券会社の配当や利益損失と合算したい場合。
• 配当控除や譲渡損失の繰越控除を申告したい場合。
• 年間の株式収益が特定の金額(給与所得者の場合20万円超)を超えた場合。