
アルバムごとに音が違う、なんてレベルじゃない。
一枚の中でさえ人格が切り替わる。
くるりは、
クラシックも、ロックも、民謡も、ポップスも、全部「同時に鳴らす」。
普通は破綻する。
でも岸田繁は、それを“作品”として成立させてしまう。
そしてドラムは何人変わったのか。
全員うまいのに定着しないあたり、もう答えは出てる気もする。
——岸田商店、たぶんブラックです。
コヨーテが選ぶ くるりアルバムランキング
1位:ワルツで踊れ
ベルリン録音×オーケストラ。
ロックバンドが「外に広がる」到達点。
おすすめ曲:
・ブレーメン
・Jubilee
・アナーキー・イン・ザ・ムジーク
ロックにクラシックを足したんじゃない。
最初からその音だった、みたいな完成度。
2位:アンテナ
ポップと実験のちょうど中間。
一番“普通に良い”のに、ちゃんと変。
おすすめ曲:
・ロックンロール
・グッド・モーニング
・HOW TO GO
入口としても優秀、でも底が見えない。
3位:Team Rock
前作「図鑑」で、ギター炸裂、2作目にて自分たちのやりたいことやり尽くした感から、3作目で勝負に出た。
永遠のエバーグリーンが3曲も含まれた本気の出世作。
おすすめ曲:
・ワンダーフォーゲル
・ばらの花
・リバー
くるりを聴いたことのない初心者は、ここからがいいかも。
4位:The Pier
円熟というか、脱力の美学。
無理に盛り上げない強さ。
おすすめ曲:
・There is (always light)
・Liberty & Gravity
・浜辺にて
若い頃はわからない。
でもある日、急に効いてくる。
5位:The World Is Mine
初期衝動+美メロ。
まだ「バンド」してる頃のくるり。
おすすめ曲:
・World’s End Supernova
・アマデウス
・GUILTY
荒いのに完成してる、ちょっとズルい時期。
6位:魂のゆくえ
ニューヨークまで行って、自分らのアイデンティティを見直したかのような原点回帰。一曲一曲のクオリティが凄まじく高い。
おすすめ曲:
・魂のゆくえ
・LV45
・太陽のブルース
このアルバムを境に、岸田は自分を取り戻し正直になった。
7位:坩堝の電圧
完全に「るつぼ」。
19曲、方向性バラバラ、それでも一枚にまとまる異様さ。
おすすめ曲:
・everybody feels the same
・沈丁花
・o.A.o
雑多な幕内弁当の中で、わさび漬けのような、存在感を放つ沈丁花。
正直、ここが刺さる人はもう戻れない。
8位:儚くも美しき12の変奏
もはやロックではない。
完全に「作品」。
おすすめ:
・Regulus
・瀬戸の内
・La palummella
これは“曲”じゃなくて“時間”。
まとめ
岸田繁はたぶん、ジャンルを跨いでるんじゃない。
そもそもジャンルの外で音楽を作ってる。
だからアルバムごとに人格が違うし、
バンドの形も固定されない。
普通はそれで壊れる。
でもこの人は、それで成立させる。
——だから厄介で、だから面白い。
