正体が掴めない天才〜4/27は岸田繁の誕生日

アルバムごとに音が違う、なんてレベルじゃない。
一枚の中でさえ人格が切り替わる。

くるりは、
クラシックも、ロックも、民謡も、ポップスも、全部「同時に鳴らす」。

普通は破綻する。
でも岸田繁は、それを“作品”として成立させてしまう。

そしてドラムは何人変わったのか。
全員うまいのに定着しないあたり、もう答えは出てる気もする。

——岸田商店、たぶんブラックです。

コヨーテが選ぶ くるりアルバムランキング

1位:ワルツで踊れ


ベルリン録音×オーケストラ。
ロックバンドが「外に広がる」到達点。

おすすめ曲:
・ブレーメン
・Jubilee
・アナーキー・イン・ザ・ムジーク

ロックにクラシックを足したんじゃない。
最初からその音だった、みたいな完成度。

2位:アンテナ


ポップと実験のちょうど中間。
一番“普通に良い”のに、ちゃんと変。

おすすめ曲:
・ロックンロール
・グッド・モーニング
・HOW TO GO

入口としても優秀、でも底が見えない。

3位:Team Rock


前作「図鑑」で、ギター炸裂、2作目にて自分たちのやりたいことやり尽くした感から、3作目で勝負に出た。
永遠のエバーグリーンが3曲も含まれた本気の出世作。

おすすめ曲:
・ワンダーフォーゲル
・ばらの花
・リバー

くるりを聴いたことのない初心者は、ここからがいいかも。

4位:The Pier


円熟というか、脱力の美学。
無理に盛り上げない強さ。

おすすめ曲:
・There is (always light)
・Liberty & Gravity
・浜辺にて

若い頃はわからない。
でもある日、急に効いてくる。

5位:The World Is Mine


初期衝動+美メロ。
まだ「バンド」してる頃のくるり。

おすすめ曲:
・World’s End Supernova
・アマデウス
・GUILTY

荒いのに完成してる、ちょっとズルい時期。

6位:魂のゆくえ


ニューヨークまで行って、自分らのアイデンティティを見直したかのような原点回帰。一曲一曲のクオリティが凄まじく高い。

おすすめ曲:
・魂のゆくえ
・LV45
・太陽のブルース

このアルバムを境に、岸田は自分を取り戻し正直になった。

7位:坩堝の電圧


完全に「るつぼ」。
19曲、方向性バラバラ、それでも一枚にまとまる異様さ。  

おすすめ曲:
・everybody feels the same
・沈丁花
・o.A.o

雑多な幕内弁当の中で、わさび漬けのような、存在感を放つ沈丁花。

正直、ここが刺さる人はもう戻れない。

8位:儚くも美しき12の変奏


もはやロックではない。
完全に「作品」。

おすすめ:
・Regulus
・瀬戸の内
・La palummella

これは“曲”じゃなくて“時間”。

まとめ


岸田繁はたぶん、ジャンルを跨いでるんじゃない。

そもそもジャンルの外で音楽を作ってる。

だからアルバムごとに人格が違うし、
バンドの形も固定されない。

普通はそれで壊れる。
でもこの人は、それで成立させる。

——だから厄介で、だから面白い。